なのに、なんでお前は…。

いっつも
俺を助けるんだろう…





「危な~い!」


その声が聞こえた時には
あげはは………。




「ッグッ…」



………。



嘘だろ………。




あげはのお腹には、
俺に刺さるはずだったハサミがぐさりと刺さっていた。




父親は目を見開いて固まった。




ポタポタと血が滲む。



「あげは~!!」


「「あげはちゃん!!!」」


「キャアああ~!」



俺は崩れるあげはを真っ先に受け止めた。



お腹は真っ赤になっていた。