「おいッオッサン!!
あげはは俺のなんで、返してもらうよ?」



「ふざけるな!あげはは私の娘だぞ!こんなことして…ただですむと思っているのかね!」



あくまでも冷静な仁たち。どうして?


一瞬あたしを見て優しく笑ってくれた仁。



その笑顔が眩しいくらい心に射し込む。



「なぁおじさん、こおんなことしていいと思ってる?
俺等目撃者だよ~。
この写真ばらまいたらおじさんヤバイんじゃない?」



無邪気な笑顔で、いつの間に撮ったのかあたしに手をあげる写真をピラピラとさせている皐月。





ったく…皐月…
やるときやるよ…。




「ッ…貴様…。」


春真は顔をしかめて崩れた。




「あげははな、テメエみたいな奴のおもちゃじゃねえんだよ!」




仁はあたしのほうに一歩一歩近付いてきた。




すると、春真が動いた。


「あげはを、貴様みたいな奴に渡してたまるかあ!!!」






「仁、危ない!!!」




「仁!!!」




とっさにあたしは仁を庇う。
それと同時に、体を鋭い刃先が刺激する。



ぐさり、という衝撃が体に走った。



……。



「ッグッ……。」