「じゃあ本人に気持ち伝えればいいじゃん!!!」
「それはできない。」
私はいつも即答である。
「だってさ、クラスも違う人から告られたって誰?ってなるでしょ?」
「まぁそうかもね」
「ほらね。だから眺めてるだけでいいの!!」
いや、ほんとはそう思ってない。かな・・・
彼氏だったらどんなにいいだろう。
とか、
彼女いるのかな?
とかいろいろ考えてるし。
「・・・かり、・・あかり!」
(はっ、しまった!!)
「なぁにボーっとしてんの?」
「いや、ちょっと考え事」
「そう？まぁいいけど。」
「で、なに?なんか話してたでしょ?」
「うん、あのさ三村のどこがいいの?あかりは。」
(どこがいい・・・?ってなんでそ?なこと聞くんだろう?」
思わず聞いてしまった。
「何でそんなこと聞くの?」
まなみが言った。
「だって、あかりはかっこいいっていうだけでどこがいいとか聞いたことないよ?」
たしかにそうだ。
私は性格より顔重視である。
「好きなところねぇ・・・」
「ないの?ないんでしょ(笑)」
その言葉が私の胸に突き刺さる。
「たしかに・・・思いつかないな。」
「やっぱり。」
まなみが言う。
「じゃあさ、三村のこともっと知ればいいんじゃない?」
「そうだねぇ・・・」
でも、そんなことできるわけがない。
「どーやって?」
「それは・・・」
まなみが黙る・・・
