「我は、確かにお前よりは裕福で、お前の大変さや、悲しみや、寂しさはイマイチわからん。だけど、同い年位の奴が、死にそうにしていて、ほおっておけるわけないだろ」
「例えそうだとしても、お前のようなもんが、こんなゴミみたいな奴、わざわざ相手にしなくてもいいだろ」
「よくない。我はそなただから相手にしておるのじゃ」
はい?
ふふんと、女はなぜか得意げに笑った。
意味がわからない。
俺・・・だから?
「お前、我の名を知りたいか?」
「え?」
今、その話する?
いや、知りたいっちゃー知りたいけど・・・
「・・・う、うん?」
「なら、我の遊び相手になれ」
「!?」
何言ってんだ、この女。
さっきから意味のわからないことを次々と。
「それなら今、なってると思うけど」
「ただの遊び相手でない。我城に住み、ずっと我と遊ぶのじゃ」
「はぁ?」
今、何て言った?
俺が、城に住み?
この俺が?
「冗談」
「冗談でない、我は本気じゃ!!」
「・・・っ」
また俺の目を真っ直ぐ見る。
今度は、何故だかそらすことが出来ない。