「直也ぁ…ごめん…」
「いいから。いい加減泣き止んだら?」


店に迷惑をかけるので、俺達は金を払って、近くの公園へと場所を移した。


雪乃はなかなか泣き止んでくれない。


何で泣くんだよ…



「ウザイって思った…?」
「え?」
「こんなことで泣いて…やっぱりウザイって思ったでしょ…」
「いや…ウザくないけどさ…ビックリしたっていうか…」
「嘘。絶対思ってるぅ~!」
「えぇ!?」



雪乃はまた泣き出した。

何なんだよ…


泣いている雪乃は可愛い。

やっぱそれも姫と似ていて。


だからさ、泣かれたら困る…。


何泣かせてんだ…俺…。



今まで見せたことのない雪乃の表情に、俺はどうしたらいいか分からず、少し戸惑ってしまう。




「雪乃?」
「…っひっく…」
「ゆーきの。聞いて?」
「…ん…」

ほんと、可愛い…