「お待たせしましたー」


思い空気も気にせずに、定員がアイスを持ってきた。


うわっ…

いちご、めちゃめちゃ甘そう…


雪乃と同じのが良かったから頼んだけど、俺甘いの無理だしな…

思った以上にアイスはでかく、シロップまでかかっている。

その上ご丁寧に、チョコチップものっていて、いかにも甘ったるそうだ。

いくら甘いものが好きだったとしても、これは…


そう思い、俺は雪乃に目をやった。


「おいひー!」
「えっ」


雪乃は何とも幸せそうな顔でソレを食っている。


可愛い…

じゃなくて!

本当に甘そう…


食えんの?コレ…


「直也、食べないの?」
「え!いやー…」


ここで食えないなんて言ったら、余計に空気悪くなるんじゃないかな…


いや、でも甘いの無理だし…


「食べないんだったらもーらい!」
「えっ?」

ひょいっと俺の皿を取って、雪乃はソレもキレイにたいらげた。



「…」
「美味しかったー!」


雪乃のこんな無邪気な顔、初めて見たな…


そういえば、姫もよく俺の食べるもん、全部横から取ってったよなー…

俺が美味しそうに食べるのが悪い!なんて言ってさ…


雪乃は2皿もたいらげて満足そう。

笑顔がいつもより幸せそう。

よかった…


俺といても楽しくなさそうだったし。

ココ入ってよかったー…