ほとんど辺りが黒に差し掛かった頃、何かがキラリと光ったのが見えた。

「もしかして…これ?」
「…そう!それ!よかったー見つかって!」

星のついたピアス。

思っていたより小さかった。

どうりで見つからない訳だ。

「ありがとう、見つけてくれて」
「…いや…」

初めて見る、雪乃の笑顔。

姫と重なり、懐かしく感じる。

そんなに喜んで…

それだけ大事なもんってことか…


ズキン━━━

さっきの痛みも、きっとソレに感ずいたからかな。


「送る。暗いし」
「あ、ありがとう。ごめんね?いろいろと…」
「いーの」

雪乃の表情が、初めて会った時より柔らかくなった気がする。

ちょっとは距離、縮まったかな?



この日、俺は雪乃を駅まで送り届けてから自分の乗る電車で帰った。


帰ってる時も、頭の中では雪乃のことばかり。

今日は特別な日。

姫の生まれ変わりの雪乃に出会い、距離も縮まった。クラスメートだし、毎日会える。


これから先、また姫と過ごせる。