━━━…

━━っ…

…そうだ…

当たり前だ。


彼女は随分前に死んでいる。

死んだハズの人間がこの世にいるはずかない。




会えるハズ…ないんだ…



…じゃあ一体誰なんだ?


こんなにも雪姫そっくりの彼女が、なぜ俺の前にいる…?




「直也ー?どうした?」
「あ、いや…何でもない」


彼女を見れば見るほど雪姫と重なる。


俺の頭は今いろんな疑問で、パニック状態だ。



「えっと…?」
「あ、ごめんね」
「…うん、…じゃ…」


ペコリと小さな頭を下げから、彼女は急ぎぎみに教室から出ていった。

俺は肩をがっくりと落とした。


少しでも、雪姫と会えたと喜んでいた自分が恥ずかしい。


死んでいるだ。

会えることもないんだ…


でも、雪姫じゃないことが信じられないと言うほど、彼女は姫に似すぎている。


顔、声、仕草。


俺の知っている雪姫に全て当てはまる。



誰だ、一体…