「おいお前ら。陰口を言う奴は最低だと思うけどな。俺はあいつの記憶を取り戻すために側にいるだけ。あいつは亜蓮と婚約してるし。」
希夢はポンっと手を一人の女子生徒の頭の上に置いた。


「…っ…雪薔薇王子様…」


「だからぁー…俺は五十嵐希夢。雪薔薇王子じゃないって…」


「っ…!」


女の子たちは廊下を走って逃げて行った。