「ひろ・・と?」

涙で視界がゆがみ、ボヤっとしてよく見えない。

「俺の大事な幼馴染に・・なにしてんだよ」

ニコっと微笑む洋人。

でも・・怖い。

こんなに怖い洋人を見たのは初めてだった。

「こいつがッ・・調子のるか「うっせえ!!!!!!!!!」

ビクッ!

こっちのほうが怖い。

でも、士ちゃんの顔は

以上なまでにひきつっていた。

「これ以上・・俺の大事な幼馴染に手ェだすんじゃねえぞ」

「・・・・ッ!!」

士ちゃんは食堂に涙目で走っていく。

ほっ・・・・。

ほんとに、あの時の洋人はこわかったぁ・・

「・・・ッウ・・洋人!」

一気に安心したせいで

腰はぬけるし

涙はあふれ出るし・・

洋人はそんなうちを優しくだきしめてくれた。

「・・ッ!ありが・・と・・ック!洋人ぉ・・ッ」

でも

ウチが助けてもらったとき

洋人が言った言葉

【俺の大事な幼馴染】

はぁ・・・

やっぱり・・

ただの幼馴染・・か。

ズキっと心が痛む。

「大事な・・幼馴染」

そう一言つぶやいた。

はぁ・・・。

ためいきしかでないよ

「なあ、華恋」

「ん?」

「俺・・いままでは」

・・?

何が言いたいの?

「・・ただの幼馴染って・・思ってたんだけどな・・」

え・・!?