食堂をぬけて、ろうかに出る。

ところどころにつけられたシャンデリアの光がまぶしい。

「・・なに?士ちゃ「あのさあ!」

声をさえぎられた。

何!?雰囲気ぜんっぜん違うんだけど。

「肝試しのペアね、変わってほしいんだぁ。」

は!?

あ、そういえば洋人の事かっこいいとか言ってた。

「イヤ・・無理でしょ。決まったことだし」

いつもほんわかしていて可愛かった士ちゃん。

けど今は

目つきヤバイし、高かった声はドスのきいた低い声。

なるほど。

キャラづくりってやつ・・・?

「だって、ウチ洋人くんのことカッコイイって言ったじゃん。」

「そういう問題じゃな「ウザいんだけど。」

はぁ!?

ウザイのはそっちじゃんか。

何言ってんの?こいつ。

「ただの幼馴染ってだけで調子のってんじゃねえよ。てか、アンタは洋人くんのこと、好きじゃないんでしょ?したら、いいじゃん」

まじ、何なの!?

「調子になんかのってないから」

「だーかーらー!好きじゃないんでしょ?なら協力してよ。ただの幼馴染なんでしょ?洋人くんだって、どーせアンタが幼馴染だから優しくしてんだよ。いい気になんないでよね」

ズキッ・・・

たしかにウチがすきってだけで、

洋人からしたら、ただの幼馴染かもしんない。

けど・・・

「好きじゃないって、だれが決めたの?」

「はッ!?」

ちょっとヒステリックに士ちゃんは叫んだ。

「だから、好きじゃないなんてだれも言ってないじゃんッて言ってんの」

士ちゃんは面くらった顔をしている。