「え?えぇぇぇぇぇぇぇ~!?イヤイヤッ!ないでしょう!ない!」

『だって洋人はただの幼馴染でそんな関係じゃない』

って言おうとしたけど、

その前にツナちゃん先輩が口をひらいたから

素直に口を閉じた。

「今さ、『洋人とはただの幼馴染で』って言おうとしたでしょ?」

「えッ!?なんで分かったんですか!?」

・・・見事に図星。

「そーゆーのって、いちっばんキモチに素直になれない原因なんじゃないの?」

・・・・キモチに・・素直に・・?

「それってどーゆう「ここからは!!!!」

ウチの言葉を強くさえぎったツナちゃん先輩の目は切なげだった。

「ここからは・・自分の心に聞いてみないと。」

トンっとツナちゃん先輩はウチの胸に指をつきたてた。

自分の・・心に・・

・・・・聞いてみる?

「お?俺いいこと言ったんじゃね?んじゃ、ばいちゃ~★」

急にクルッとテンションを変えて

手を振り走っていくツナちゃん先輩。

「ツナちゃん先輩!!!!!!!!!」

大声で呼び止めた

「・・・・ありがとうございましたッ!」

「・・・ん♪んじゃね☆」

そういったツナちゃん先輩の目は

凄く優しかった。


*         *


「んじゃ!ホテルの部屋を決めるよーーッ!」

「「「「フゥ~~~~☆」」」」

部長がいつになくハイテンションで発表する

『自分の心に聞いてみる』

ツナちゃん先輩の言葉がずっと頭に響いている。

「・・・と稲葉ッ!」

え!?だれだれ?聞いてなかったぁ!

・・・・まっずい。

「あ・・あの、ウチのペアって・・?」

おそるおそる部長に質問してみる。

「ん?菜崎だよ?」

よかった・・・優しくって・・・

・・・・・って!?

「え”!?」

あッ!おもわず声がでちゃった!

・・・・・菜崎って

・・・・・・・洋人ぉぉっぉぉぉぉぉ!?

悩んでいたさなか・・

危険信号ですッ!!!