「ん....。あ、明日香いたんだ。」

眠たそうに目をこする彼。
いつもは思わず微笑んでしまうはずなのに....


今は、頑張って笑う。

「体調気をつけてね?」

沈黙ができないように、あたりさわりのない言葉をかける。


「明日香?」
そんな私を不思議に思ったのか、彼は私の顔をのぞきこむ。

「なに?」
「なんかあった?」

ずるい。
そんな優しい声で、瞳で。
私を見つめるあなた。
ずるい ずるい ずるい。


「なんもないよ。テストの結果悪くてさ。。。」
「まぁ、そんな時もあるよ。頑張れよ。」

疑いもしない。
それが逆に苦しい。


この気持ちに気付いて?