そんな時、兄さんがあたしに聞いてきた。

「彼氏は?」

「……」


「まさか、駅で待ってるとか?」

彼女さんが言った。


「…その、まさかなんですけど…」

「げっ! マジか!? で、何時に待ち合わせしてた?」

兄さんの驚いた顔に、戸惑いながら

「…18時位…」

「はぁ~!? 今、20時だぞ! 駅に着くの、頑張って21時過ぎるなぁ‥」

「だから、良いから! こんな時間まで、待ってるはずないから!」


「取り敢えず、駅行ってやる」

兄さんは、駅に車を走らせた。