2月に入りすっかり冬景色も見慣れた頃
ガラガラの社食にリカの声が響く


「ええぇ?まだしてないの?」



「リカ!シーっ」

あたしは口の前に人差し指を立てた




あれからリカは
あっけらかんとあたしと空のことを認めてくれた



空くんの気持ちはなんとなく気付いてた
・・・そう言っていた





「だって寧々。今までこんなに待たせたことないでしょ??」




「う、まぁ・・・」




「なんで空くんだけこんなに時間かかるのよ」




「だって・・・空とは昔から一緒にいたし
今更・・・考えられなくて・・・」




「バカじゃないの?!
今目の前にいるのは寧々の好きな人でしょ?
幼なじみとか関係ないよ」



うん・・・



そうなんだけど




何も言い返せないのは
リカの言ってることが最もだって・・・
あたしだってわかってるから




「そんなことしてると
空くんイケメンだし誰かにとられちゃうよ?」




「えっ」




「いい加減覚悟決めたら?」

リカが優しく笑った




「うん。わかってる。」




あの日から

空はあたしに迫らなくなった



キスはするけど

触れるだけの軽いキス。





わかってるよ

空が気を使ってくれてること



だからあたしも

ちゃんと一歩進まなきゃいけないんだよね




付き合うってゆうのはそうゆうことだって

今まで繰り返してきたはずなのに・・・



空と出来ないなんて

そんなこと・・・あるはずない。