【羽美】


いつのまにか、家は目の前だった。
無駄に豪華な家。


「あ…。」
ゆっくり立ち止まった。

「何、家ここ?」


「うん、まぁ。」


「羽美って社長令嬢?やっべっ!クビにしないでぇ〜。」

京汰は拝むフリをした。

馬鹿。

あんまり楽しませないでよ。



自分でも、どんどん京汰にはまっていくのがわかる。



とまらない、鼓動。




ねぇ、京汰。
初めてなの、こんな気持ち。




でも...京汰には...。