【羽美】

「いっ…」

ん?

「おいっ…」

何?

「おいっ起きろ!」

そこで目が覚めた。



「きゃあっ!」
びっくりしてブランコから落ちた。



「いったぁ…。」

警察かと思ったが、スーツを着た二十代後半の男だった。



「ぷっ」
男がふきだす。


「ちょっ!笑わないで!」
本気で怒るわけじゃなく、恥ずかしかった。



「ごめんごめん。大丈夫?」
男は手を差し伸べてきた。


その手は借りずに立ち上がった。



「こんなとこで何やってんの?見かけない制服だし。親心配してない?」


何こいつ。
「新種のナンパ?」


「まさか。俺婚約者いるし。すっげー美人なの。」


「いや聞いてないし。」


「あ、そう?」
男は手から何かを差し伸べた。