「じゃあ明日な。」 拓真はあたしを玄関からぐっとおして出した。 「制服なおせよ。」 「…」 あたしは拓真を見つめる。 「なんだよ。可愛い顔が台無しだぞ。」 手をポンと頭にのせてきた。 すぐにその手を振り払ってあたしは走った。 「おいっ!」 遠くで拓真の声が聞こえた。 悔しい 悔しい 悔しい! あたしは無我夢中で走った。