だったら元々夏樹にあげればいーじゃねぇか。


あーゆう顔だけ見て寄ってくる女は嫌いだ。


教室に入る時も周りがキャーキャー言ってくる。
それらを無視して席替えしたばっかの席に向かう。

「それでねー、昨日コウ君がぁー」

俺の隣の席で何やら話が盛り上がってるみたいだ。

何人かが隣の橘の席に集まってる。
あいつも真ん中で楽しそうに笑ってる。


しばらくその光景を見てたら橘と目が合った。
橘はすぐ目を反らすと、周りの友達に明るく言った。


「ねぇ向こうで話そ?」