「どうした?」

昔の俺なら考えられないくらい優しく問いかける。
こんな風にすんのは弥生だけだからな。


「あたしね、海行ったらやりたいことある」

「やりたいこと?」

「みんなで写真撮りたい」

俺は弥生の言った事に首を傾げる。


「なんか思い出作りたいし、秋斗の家族みんな好きだし」


その好きには夏樹や冬夜も入ってんのか?

少しふてくされた俺を弥生がのぞき込んでくる。

「秋斗?」

「俺は?」

弥生は不思議そうな顔をしてる。