長く伸ばした佐倉の髪。
細身で白くて赤い唇。


俺はいつの間にか佐倉の事を好きになってる。


自覚すると佐倉に触りたい。
艶があるあの黒髪に触りたい。
抱き締めたい。

いろんな感情が出てくる。
今までは好きじゃないのにそんなことしたら佐倉が悲しむと思って何もしなかった。


こんなことを考えてる時点で既に好きだったのかもしれない。

「ははっ」

自分が馬鹿過ぎて嫌になる。

ベッドに寝転がり目を瞑る。
たったそれだけで佐倉の顔が浮かぶ。