考えるのは一番に愛の事だ。

あの茶色髪をいつも2つにくくってて、ニコニコ笑う愛の顔が浮かぶ。


ちょうど家が見えてきた時。

「夏樹くーん!!」

前から傘を持った愛が走ってくる。

「秋斗と仲良くお話し会は終わった?」

ついつっかかってしまう。
否定してほしい自分が居る。

それぐらい好きなんだよ。
………気づけよ馬鹿。


「夏樹くん、傘無いと風邪引くよ」

「いいよ、家そこだし」

そう言って歩き出そうとした俺の腕を愛の細い綺麗な手が掴んでいた。