「君の事は俺が守る」

「え……?」

瑞希は唖然としながら達也を見つめた。

達也は初め真剣な眼差しで瑞希を見ていたが、瑞希に見つめ返されて照れ臭くなり、視線を逸らして頭を掻いた。


「君が保健室で寝てる間に、俺はクラスのみんなに宣言したんだ。
“中山瑞希に手を出すな。手を出す奴は俺が相手だ”ってね」


瑞希はそれを聞き、目を大きく見開いた。


「つまり、俺と君は特別な関係だって、みんなに宣言した事になるんだけど…」

「特別な関係……?」

「ああ。要するに、カレカノって事」

「カレカノって……えーっ!?」

瑞希にしては珍しく、驚いた大きな声だった。