瑞希が心配だから様子を見に行きたいと言ったのだが、ちゃんと母親から連絡があるのだから、心配には及ばないと言われてしまった。

職員室を出た達也は、不意に思い立って隣の保健室に飛び込んだ。

「あら、池上君…?」

春田がいる事に達也はホッとしながら、すぐに用件を切り出した。

「瑞希の住所を教えてください!」

「瑞希ちゃんがどうかしたの?」

「学校を休んでるんです」

「いつから?」

「今日で3日目です!」

「何でもっと早く来ないのよ!?」

「え?」

「君は駐車場で待っていなさい。私はすぐに調べて行くから」

「あ、はい…」

担任とは全く違う春田の対応と剣幕に、達也は面食らってしまった。