次の日、担任が来て朝のホームルームが始まっても、瑞希の姿は教室になかった。

「先生！」

「おお、池上、どうした？」

「中山さんは休みなんですか？」

「ああ、風邪を引いたらしい。今朝、お母さんから連絡が入った」

「分かりました…」


帰りに念のため瑞希のバイト先の書店へ寄ったが、やはりバイトも休んでいるとの事だった。


そして、次の日も瑞希は学校へ来なかった。

（重症なんだなあ…。あいつは携帯持ってないしな…）


その次の日も、瑞希は学校に来なかった。
達也の心配は限界を超え、授業が終わると職員室に駆け込んだ。

そして担任の男性教師を見つけると、瑞希の住所か電話番号を聞き出そうとした。

ところが、それは個人情報だから教えられない、と言われてしまった。