更に数日経ったある日の放課後。
いつものように駅に向かって並んで歩いていると、「あのね…」と瑞希が達也に何かを語り始めた。
「ん?」
「私ね、施設を出て家に戻る事になったの」
「え?」
思わず達也は歩みを止めた。
「じゃあ、お義父さんは無職じゃなくなったって事か?」
「え? あ、そうだと思う」
瑞希が施設にいるのは、家の経済事情のせいだと信じ込んでいる達也は、瑞希の曖昧な返事に変だなと思った。
しかし、とにかく家に戻れる事は瑞希にとって良いことだと思うので、
「良かったな?」
と言ってニッコリと微笑んだ。
実は瑞希との同棲と、瑞希の大学の資金について、思い切って父親に相談しようと決心した矢先だったので、少し残念な気持ちもあったのだが。
いつものように駅に向かって並んで歩いていると、「あのね…」と瑞希が達也に何かを語り始めた。
「ん?」
「私ね、施設を出て家に戻る事になったの」
「え?」
思わず達也は歩みを止めた。
「じゃあ、お義父さんは無職じゃなくなったって事か?」
「え? あ、そうだと思う」
瑞希が施設にいるのは、家の経済事情のせいだと信じ込んでいる達也は、瑞希の曖昧な返事に変だなと思った。
しかし、とにかく家に戻れる事は瑞希にとって良いことだと思うので、
「良かったな?」
と言ってニッコリと微笑んだ。
実は瑞希との同棲と、瑞希の大学の資金について、思い切って父親に相談しようと決心した矢先だったので、少し残念な気持ちもあったのだが。