「ひどーい!」

「冷たい…!」

4人は口々に非難の言葉を漏らしたが、

「黙れ!」

達也が一喝すると、ビクッとして口を閉じた。

「その酷い事をおまえらはしたんだろうが! しかも殴ったり蹴ったりもしたんだろ? それにあの日は、今日と違って寒かったんだ。瑞希は、気絶してたんだぞ。俺の発見が遅れたら、凍死してたかもしれない」

すると、一人が「ごめんなさい」と言って泣き出し、つられるように他の3人も泣き出し、「ごめんなさい」を繰り返した。

それを見て、今度こそ4人は反省しただろうと達也は思った。

「もう卑怯な事はするなよ?」

『はーい…』

「もう行っていいぞ。風邪引くなよ? あ、それと、俺と瑞希は“振り”じゃなく本当に付き合ってるから」

4人はうなだれながら去って行った。

圭介と祐子は、仁王立ちする達也を呆然と見つめた。

達也(君)を怒らせないようにしなくっちゃ、と心に刻みながら。