「達也さま、もうそんな子は誰も虐めないから、付き合う振りは止めてもらえますか?」

そしてご丁寧に、可愛い子ぶって小首を傾げてみせた。

他の3人もおそらく同意の意味で頷いた。ヘラヘラ笑いながら。

その瞬間、達也の中でピシッと何かが切れた感じがした。

達也は水道の所まで歩いて行くと、そこに在ったポリバケツを持ち、それに水を半分程満たした。

それを持って4人の前に戻ると、4人は驚いた表情で達也を見た。

「圭介と祐子はこいつらから離れてくれ」

二人は慌てて4人から離れ、達也の後ろに移動した。

「た、達也さま。まさか…」

4人は引き攣った顔で後退りを始めた。

「瑞希に何をしたか、身をもって味わえ!」

そう叫ぶやいなや、達也はポリバケツの水を4人に浴びせた。

バシャッ

「ヒェーッ」