その後、二人はコンビニで飲み物や翌朝食べるパンなどを買って帰った。

マンションに戻ると、瑞希は達也の部屋に案内された。

こちらも十分に広いが、物が多いためリビングのようなだだっ広さはない。

壁側に置かれたダブルでロングサイズのベッドとライティングデスク、本棚、オーディオラック、大型液晶テレビ、それと、やや中央に置かれた2人掛けのソファーなどが大きく場所を取っている。

リビングやキッチンには感じなかった生活感がこちらでは感じられた。おそらく達也は大半な時をこの部屋で過ごしているのだろうと瑞希は思った。

達也に言われて、買ってもらったスプリングコートを脱いで渡すと、達也は自分のジャケットと共に、収納のクローゼットにそれを掛けてくれた。

「俺はちょっと洗濯と風呂掃除をするから、瑞希はテレビを観るとか、本を読むとかしててくれ」