達也は、瑞希がすれ違う人とぶつからないよう、気遣いながら瑞希の手を引いて歩いた。

そんな達也に、すれ違う若い女性達が熱い視線を送る事に瑞希は気付いた。

(やっぱり達也って、誰が見ても格好いいんだな…)

一方達也は、すれ違う若い男達が瑞希をジロジロ見る事にイライラし、時には相手を睨みつけたりしていた。

(いくら瑞希が可愛いからって、スケベな目で見んなよな!)


しばらく歩いていると、あるレディース専門店でマネキンが着ている洋服に達也の目が止まった。

それは黒のコルセットワンピースで、キュッと絞まったウェストから膝丈の裾がフワッとした、ちょっと大人っぽい服だった。