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「神野さん、そういえばあの眼鏡のインテリさんは昔の知り合いなんですか?」

コンクリートの床に散らばったガラス片を足で集めながらカズヤが聞いた。

「お前の発想だとメガネは全員インテリさんだろうな。」

「あ!ばかにしてる!そんなことないっすよ。へっ。メガネにはブルジョワさんもいます。」

「そうか。それは素晴らしいボキャブラリーだな。
まあそうだ。インテリさんにあったのは10年以上ぶりだ」

「はは!インテリさんとか!恥ずかしくないっすか!ひひひ!」

━…ガチャ

「ちょちょちょ!!冗談す!愛情表現す!
銃口は人に向けちゃダメ!」

「人に向ける以外で使ったことないが。」

━ゴト…
神野は右腕を下ろした。


「あ、10年前だと神野さんが兵隊さんだった頃のあれですか。へっ」

「傭兵だった頃だな」