金髪の若者がアスファルトに膝をついた。同時に鮮血もアスファルトに落ちた。

背中に密着する金髪の若者の左足が、自分の股下から見えるのを見逃さなかった。
刺された瞬間に神野はサイレンサーを装着してあった拳銃を、左手でベルトから引き抜いてあった。



神野は右足をかばいながら向き直った。
「おい、何でわかった。計画はどこから漏れた。」

「さあね。アンタの足元かもねえ」
金髪の若者は立ち上がった。
「あと一回殺し屋っていうのを見てみたかったんだ俺。」

「なるほど。だから警察は信用出来ねえんだ。」

二人の足元にはどちらのものかわからなくなった血溜まりが広がっている。


「へえ。アンタ俺の言ったこと信用するんだ?へへ」

「ああ。オマエの目がな。俺と同じだ。」



これが神野とカズヤの出会いだった。

この出会いからカズヤはベタベタと神野にくっついて回るようになった。
神野にとってもカズヤの戦闘能力とこまづかいの能力は決して邪魔になるものではなかった。