「そ。うちらを正義の味方か何かと勘違いしてどこから聞いたのか、片桐に依頼が入ったみたい。
奥さん自殺しちゃったんだって。」
「それで、犯人を捕まえてくれって?
いや、まず何でその犯人が組織だってわかったの?」
「その人が自力で犯人を見つけたの。
それで殺そうとしたのね、そしたら返り討ちにあってしかも通報されて殺人未遂で逮捕。」
「え、何?もしかしてレイプの方は時効とか?」
「リリちゃんスゲー!!」
萌乃が目をこれ以上ないほど大きく開いて割り込んだ。
「萌乃ずっと口ポカーンとしてたよね。さっき片桐が同じこと話してる時。」
美月が優しい笑みで萌乃に向き合った。
「あはは!そだね!萌ちゃんにはちょっと難しい話かもね!
『は?犯人馬鹿なの?レイプ犯てバラされるかもしれないじゃん』
とか言いそう!」
リリの隣で美月が肩を揺らして笑う。
「…。全く同じこと言った…。
…。
…だって!!言い回しずるくない!?
てか、ちょっと美月笑いすぎじゃない!?
シツレーだよ!」
「ごめ、…ヒック、だ、…ヒッだって、フフ…
フ…あははは!
リリが100点だったから…ヒヒッ」
ムスッとしながら萌乃はテーブルに腰掛けた。