「水樹、髪サラサラだな。気持ち良い」 戸田さんは優しく髪を撫でる。 「そんなことないよ」 あたしはそう答えるのが精一杯だった。 戸田さんの暖かい温もりに、逆にあたしがドキドキしてる。 幸せ。 この時は、ホントに幸せだったんだよ? まさか、あんなことになるなんて――…