「水樹」



隣から低い声が飛んできて、ビクッと体が反応する。



「あっ、戸田さん!!どしたの?」



「いや、腹押さえてたからさ。大丈夫か?何かされたのか?」



戸田さんはあたしのお腹を見た。


「あ、うん。捕まった時にさ〜九条にお腹殴られたの!!ほんっと参っちゃうよねー……っ!!」



あたしは話してる最中にお腹を押さえ、言葉を詰まらせた。



いきなりお腹が痛み出したのだ。


「水樹!?」



回りにいるみんなも心配そうにあたしを見る。



「水樹、大丈夫か!?」



戸田さんはあたしの肩に触れる。


「だ、大丈夫…ちょっと痛んだだけだから……った…」



再び鋭い痛みが走る。



あたしは痛みのあまり、よろけてしまい倒れそうになった。



「水樹っ」



戸田さんが咄嗟に支えてくれた。


「ありがと…戸田さん……」



あたしは力無く笑った。



痛い…



なんかさっきより悪化してる…?