「……お前が九条か」



「おっ…お前はまさか……っ!!」



瑠樹也はフッと不適に微笑んだ。


「ご名答。俺がお前に殺された倉橋瑛斗(くはらしえいと)の息子だよ」



倉橋瑛斗…
瑠樹也のお父さん。



「お前は2年前に俺から大切なモノを奪った。もうお前に俺の大切なモノを奪わせやしない…!!」



瑠樹也は九条に憎しみをぶつける様な声で言った。



「ふっ…ふふ!!美しいな!!亡き父親を未だに敬っているなんて!!」


九条は震える声を出す。



「ちょっと九条――…!!」



あたしはイラついて、九条に向かっていこうとした。



すると戸田さんに腕を捕まれた。


「今は瑠樹也に任せよう。」



そう言って頷いた。



確かに…
今は瑠樹也が長年の決着をつける時だ。



他人が入っては邪魔になる。



それに…



瑠樹也くらいの才能の持ち主なら奴をどうにだって出来るだろうし。



あたしは素直に戸田さんの言う通りにした。



さて…



瑠樹也がどうコイツを始末するのか。



九条を逮捕するのは



瑠樹也だ。