あれ?

ということはさっきの男は?




確かに変わるところをこの目で見たし。


第一、昨日の夜からずっと鍵を掛けているから、誰もこの部屋に入れるはずがない。





「それにしてもクロ助ぇー、君ホント可愛いー!」



ぷにっ。


あたしはクロ助を抱きかかえ、思わず前足の肉球に触れた。




やっぱ気持ちいー♪







―――――ボンっ。




肉球に和んでいるあたしをよそに、また白いモヤがあたしの視界を遮った。