「はぁ…。」

「どうしたんだ?水流。」



澪原水流はフラフラと青崎氷河の部屋に行く。

氷河は幼い少女、晴花を背負っている。

水流は闇原黒也が気になってしょうがない。

しかし、場所が分からない。



「ふーん。闇原が?」

「だってさ。急に襲ってきたんだぜ?」

「闇原は俺達に会う前、病院で隔離されてたらしい。アイツの育て親に訊いた話だ。」

「それって…黒川赤次?」

「ああ。赤次さんは今も高校教師をやってるからな。俺も一応教師だから、話すことがあるんだ。」
「聞いたこと無い話だ。どうしてアイツは教えてくれないのかな?」



闇原黒也は自分の事を話す事がない。

だから、この二人の知らないことが沢山ある。

水流は黒也の事を本気で心配している。


黒川赤次。


その人の場所に黒也は行ったのか。

氷河は水流にお茶を差し出す。



「ありがと。」

「水流。赤次さんに会いに行こう。」

「氷河…ありがと…。」