「そっか…。あの人と、既に1ヶ月も同居してたんだ…。それに、まだ暫く終わらないんだね…。」


翔琉くんは小さくため息を零した後、苦笑いを浮かべた。


「相手、男の人だし…家族の人ってわけでもないし…一緒に生活していて抵抗とか感じたりしない?」


「うーん…。最初は、かなり抵抗感あったなぁ…。初対面の男の人と同居するなんて、絶対に無理だ…って思った。でも今は…慣れてきたから大丈夫だよ。」


「そうなんだ…。あの人と一緒に居る時間って…多いの?」


「そ、それほど多くないよ。ご飯を一緒に食べるぐらいかな…。」


実際のところ、悠哉さんがレッスンをしたりするから、食事以外にも一緒に居る時間はある。


でも、さすがに…あのレッスンのことは言えない。


そう思い、少し誤魔化して答えてしまった。


「そっか…。じゃあ、同居…って言っても、ほとんど別々に時間を過ごしてるんだね…。」


翔琉くんは、ホッとしたような柔らかい表情になっていた。