「こんばんは!陽菜ちゃん。」 微笑みながら手を振っている翔琉くん。 私は慌てて傍に駆け寄った。 「ほ、本当の本当に翔琉くん…だよね?」 スラリの伸びた身長。 爽やかな黒髪の短髪。 そして、クリッとした大きな瞳。 私は、思わずジッと見てしまった。 「うん。覚えてくれてたんだね、俺のこと。」 「当たり前だよ!小さい頃、いつも遊んでたんだもん。」 「そっか…。なんか嬉しいな。」 翔琉くんはニッコリと笑った。 無邪気な笑顔。 あの頃も、そんな風に笑ってたなぁ…。 昔と変わってない…。