足早に歩く日高さんたちに連れられて、あっという間にやって来た新聞部の部室。
色んな書類が散らばったテーブルの横に杉坂さんが椅子を用意してくれて、私はそこに腰掛けた。
「あの…私に聞きたいことって何ですか…?」
全く見当がつかない。
なんか学校で変なことしちゃったのかなぁ…?
思い当たることがないかどうか記憶を辿っていると、日高さんと杉坂さんも私の前に椅子を置いて腰掛ける。
二人は、ペンとノートを手に持っていた。
「それじゃあ早速なんだけど……」
日高さんと杉坂さんは興味津々…といった目で私を見つめた。
「紗倉さん、彼氏が出来た…っていうのは本当?」
「え…?」
「実は、この前の土曜日…めちゃくちゃカッコいい男の人と、一緒に買い物をしてた紗倉さんを目撃した人がいるの。だから事情を聞きたくて。」
………。
えぇぇぇっ!?