突然、聞こえてきた声にパッと振り向く。


すると、慌てた様子で駆け寄ってくる女子生徒と男子生徒の姿が映った。


「ようやく紗倉さん発見っ!!良かったぁ〜。」


「昼休みが終わる前に見つけられて良かったよな。」

私の目の前に来ると、二人で何やらホッとした表情を浮かべた。


えっと…誰だろう…?


少し警戒しながら見ていると、二人はニコッと微笑みながら会釈をした。


「初めまして!私、新聞部の部長をやってる、日高(ヒダカ)と言います。私の隣にいるのは副部長の杉坂(スギサカ)です。宜しくね!」


「あっ、はい…。宜しくお願いします…。」


ペコリと会釈を返すと、日高さんは私の手をギュッと握った。


「早速で申し訳ないんだけど、紗倉さんに聞きたいことがあるの…。ちょっとだけ時間…もらってもいいかな…?」


「えっ…?」


「手短に終わらせるつもりだから大丈夫!図書室だと生徒も多いし、せっかくだから私たちの部室に案内するねっ!」


「あ、あのっ…日高さん!?」


な、何!?
どういうこと…??


私の頭の中では、無数のハテナマークが飛び交っていた。