はぁ…。

明衣には、愚痴を聞いてもらおうと思って、悠哉さんのレッスンの話をしたつもりだったのに…


思わぬ方向に話が進んじゃったからビックリしちゃった…。


スタスタと足早に廊下を歩きながら、熱くなった両頬を手で押さえた。


そ、それにしても…
私…なんか変。


悠哉さんのこと…どう思っているのか明衣に聞かれた時…


妙にドキドキしてた…。


うーん…


悠哉さんって、意地悪なこと言ってくるし、強引な行動とることが多いから、私は焦ったり、慌てたり、戸惑ったりしてばかり…。


あっ、でも…
料理が絶品で、私…食事の時は顔がほころぶんだよね…。


そんな私を、いつも悠哉さんは嬉しそうに見てるんだ…。


以前、私が料理しようとしてケガした時も、すぐに手当てしてくれたっけ…。


あの時、優しいな…って思っちゃった…。


………。


いいところも…あるんだよね…。