「ん~何か言った?」


「博士……私…」


「ホントに大丈夫ですか?
何だかさっきより赤いですよ?」


「…博士のせいです」


「え…?」


レイチェルは自分だけ
先に行ってしまった


「レイチェル?」


―――――――

「博士~この実験データってどこにあるんですか?」


「え…ああ!それならそこの机に」


「ん?なんだか今日の博士は息抜きに行ってからおかしいですね?」


「ウィル…君は奥さんがいたね?なんだかわたしは女性のことがまったく分からないみたいなんだ…」


「はい、僕には妻がいますが…博士って結婚するんですか!?」


「…ん~わたしも35だしね…そろそろって考えてはいるんだけど…」


「気になる相手でも??」


「…大切な人にはかわりないんだけど…それが恋なのか、ハッキリしないんだ」


「そうですか…本当に大切な人ならいつか気がつきますよ…」


「いつか…?」


「えぇ僕もそうでした!相手を失いそうになってやっと`この人しかいない'って思ったんです」


「そうか…」


「ふふ博士も考えるようになったんですね!恋について!!」


「独り身はやはり寂しいし、守るべき人がいるのはとてもイイことだと思っている」


「えぇ僕も毎日充実してます」


「こんな田舎じゃ、家に帰るのが遅くなるだろ?」


「いいんです!」