アップルパイ…


何とか出来たわ!



ジャックは美味しいと
言ってくれるかしら?


たぶん言ってくれる


味に自信があるわけじゃなくて
ジャックは優しいから…


「エリシャ出来たのか?」


「出来たんだけど…味が」


「じゃあ、あっちで食べましょう
紅茶を淹れるから先に行ってなさい」


「は…はい」


どうしよう美味しくなかったら
味見しておけば良かった…


紅茶の良い香りが広がる


「さぁ食べよう…どうしたエリシャ?」


「な!何でもないわ召し上がれ」


「いただきます…ん!」


「……へっ!?」



「美味しいよエリシャ!」


「ホントに!?」


「あぁ本当だよ」


「よ…良かったぁ」


私も一口…美味しい!


「…このパイを…トムにも
食べさせてあげたいな…」



ジャックは悲しそうに言った