「…この気持ちをさ…
どこにぶつけたら良いか分かんないんだ…」



「…だから博士の家に行くのか?トム…分かってるだろ
嫌がらせをすることは
最善の方法じゃないってこと…」



「お前に何が分かるんだよ!?」


「分かんないよ…でも
トムは絶対に人を傷つけるような
奴じゃないってことは
知ってる…


暴力の問題じゃなくて…
心の方でな…トムは
誰よりも傷つけられる痛みを知ってるから」


「何言ってんだよ」



「トムがお姉さんと比べられてたこと僕…知ってた
だから自分が得意なことから
認めてもらおうって努力してたの知ってる…」



「俺…姉さんが羨ましかった…

村じゃ有名な姉さんに比べて
俺はただの運動馬鹿だし
認めてほしかった…
だから今まで以上にスポーツとか頑張ったんだ…」



「…分かってる
やっぱりトムは知ってるじゃん傷つけられる痛みを……
お前は良い奴だよ」