｢あたしね…誠也のこと好きな…｣
｢あげないよ｣
｢え？｣
｢誠也はあたしのもの｣
｢知ってる…｣
｢千夏。あたしね、千夏が嫌い。だって、かわいいから。誠也なんて簡単にとられちゃう。誠也は嫌いって言ってたよ？でもね、怖いんだ｣
｢樹衣…｣
｢千夏は、ちゃんと考えて発言して？｣
｢ごめんね…｣
｢ううん、あたしも千夏の気持ちわかるから｣
｢えっ？｣
｢なんもないっ、仲直りの握手っ(笑)｣
ライバルって邪魔。
でも、大切な気持ちを気づかせてくれる。
千夏も誠也が好きなんだね。
あたしも好き。
でもね、誠也はあたしのものなの。
たとえ千夏だからって譲りたくない。
気持ちは誰よりも大きいから。
