夏が始まる前。
それは夜の出来事。
「俺、樹衣のこと絶対幸せにする。だから付き合ってほしい…」
勇太とあまりメールができないとき、よく絡んでくれる男子からの告白だった。
「でもあたし…彼氏のこと好きなんだっ…」
「メールもあんまりしてくれないんだろ?俺は毎日するよ?」
ごめんね勇太。
あたしは勇太より「メールを毎日してくれる男子」をとってしまったの。
寂しかったんだ…
構ってほしかったんだ…
「別れよう」
あたしは勇太にメールを送った。
ばいばい、勇太。
あなたはとてもいい人でした。
ありがとう、勇太…
勇太との恋は終わりを告げた。