「馬鹿言うなよお嬢ちゃん」

ルシファーがシオンを睨む。

「本当にそうなら、初めからあの爺さんがこの場に出張っているに決まってるだろ?そうできない理由があるから、あの爺さんは僕らみたいな部隊を作ったんだ」

ルシファーの言葉通り。

「…っ…はぁっ…はぁっ…!」

グローレンの動きは急速に鈍っていた。

稲妻のようだった先程までの足運びは失せ、鉛のように重くなった足を引き摺るのがやっとといった様子。

「歳は取りたくないものだ」

汗まみれの表情で、グローレンは歯噛みする。

「老いさらばえた体では、全力を出すのは5分が限度か…!」

悔しげに呟く彼の腹に。

「ぐはっ!」

グランドマザーの尾の一撃が直撃する!