「な…何を言って…」

妃の言葉に気を取られるルシファー。

その隙に。

「なっ!」

蒼真とシオンがルシファーに先んじて動いた!

威嚇の咆哮を上げながら爪を振り下ろすグランドマザー!

しかし体躯が大きな反面、攻撃も大振りになってしまう。

スピードでその攻撃を回避しつつ、蒼真の刃がグランドマザーの足を斬りつける!

「沖田少尉!お前、僕の獲物に!」

叫ぶルシファー。

「早い者勝ちだ、ルシファー少佐。誰の獲物と決まった訳じゃない。それに…」

振り向いた蒼真は神妙な顔でルシファーを見た。

その左手に握るサバイバルナイフが、根元からへし折れていた。

「こいつは生半可な事では斬れなさそうだ」